選択

幼少の頃から海で泳ぐことが大好きだった私は、夏休みはほとんど海で遊んでいました。故郷である香川県にはゆったりと遊べる浜が多かったのです。当時はほぼプライベートビーチでした。ですので、家族を養うようになっても、夏になると皆を引き連れ、よく海水浴やキャンプに出かけたものです。
話は変わりますが、28年前、私は教師を辞め、家族とともに香川から大阪に出てきました。ある夏の日、毎日まいにち飽きもせず「となりのトトロ」をビデオで観ている3歳の長女の姿に気付き、家族サービスを決意。茨木市営プールに赴きました。脱衣所に聞こえてくるキャーキャーという歓声。微かにする嫌な予感。プールサイドで予感的中。プールというより公衆浴場。芋の子を洗うような様に唖然としました。
市営プールを選択した自分が馬鹿だった。やはり海しかない!早速、会社の先輩達に訊ねると皆、口を揃えて「須磨か二色の浜やな。」と言います。「そうか須磨か。」その週の土曜日、軽自動車に家族を詰め込み、いざ須磨へ!
ところが、待っていたのは渋滞。当時の私の車にはエアコンがなく、窓全開。じりじりと照りつける太陽。滴る汗。親子4人がゆでダコ状態から解放されるのに2時間はたっぷりかかりました。しかも、窮屈な駐車場に悪戦苦闘。おまけに駐車料金800円。それでも、気を取り直して微かな潮の香りを楽しみながら知らぬ間に速足に。浜はすぐそこだ!白い雲、青い空、白い砂浜、青い海、真夏の太陽。妄想はどんどん膨らみます。
民家らしき建物に挟まれた石畳の小路を下って私が見たモノは?目を疑いました。茫然自失です。圧倒されました。
1万人くらいはいたかもしれません。浜も海も人で埋め尽くされて立錐の余地もありません。まさに、おしくらまんじゅう。「大阪・神戸はそんなに甘いところとちゃうでぇ。」吹く海風がそう聞こえました。白浜は?と今の若い人は思うでしょうが、当時は高速道路もなく、それこそ2泊3日くらいの旅行でなければ白浜は無理だったのです。
結局、海水浴は諦め、ドライブに変更。半ばやけくそで西に向かい、2号線を走りました。
舞子辺りでしょうか、ちらちらと左側の視野に浜が入ってきます。まばらに人も見えます。半信半疑で車をUターンさせ浜の手前の公園に車を停めてみると、須磨の半分くらいの浜に30人くらいがゆったりと遊んでいるではありませんか!午後3時を過ぎていましたが、急いでテントをはり、水着に着替えて、子供たちと海に飛び込みました。帰り際に、近くにいた青年に訊ねると「みんな知らんだけや。ここは地元のモンだけや。須磨に行くのはアホや。」とのこと。店も無ければシャワーもない浜。しかし、幼少の頃から慣れ親しんだ浜を思い出させてくれる、ゆったりとくつろげる、最適な浜でした。まさにどんぴしゃの快適発見。
翌年、双子誕生で6人家族となり、車はエアコン普通車に。その後の海水浴はもちろん舞子です。
ちなみにその浜、今ではアジュール舞子海水浴場という名前で知名度も上がってしまったようですけどね。

普段の生活や仕事の上でもそうですが、物事を選択する際、とかく私たちは失敗を恐れて、「売上No.1」のフレーズやブランド力に頼ったり、お隣さんや先人の歩んだ道を迷うことなく進む傾向にあります。しかしながら、メジャーがマイノリティより上でないことはよくあることです。また、先人の歩んだ道が最適解とは限りません。
「みんなで渡れば恐くない」はババをひく、「それしか知らない」はババをひく、私はそう信じているので、毎日、毎週、毎月、毎年「変革者たらん!」を肝に銘じております。100%変革は恐いので「40%の好奇心と変革スピリッツ、そして60%の継続」を意識しています。

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